地方都市の大工・工務店は著しい減少・衰退の傾向にある。
その傾向をせめて緩やかなものにするためにも、地元工務店などを活性化することが緊喫の課題となり、木造住宅・木造建築物の生産体制強化が欠かせないと考えます。
「地産地消」を試行しはじめた地方(の森林)にふんだんにストックされた木材の活用とせっかく導入されはじめた始めた住宅診断法を有意に繋げることはできないか、と我々は検討と取組みを開始しました。
本事業は、住宅の木造建築物生産体制強化策の一つとして、木造住宅及び集合住宅の木質化リフォーム・リノベーションを健全に促進するためのモデル事業に地方から挑む試みでもあり、同時に安心・安全な省エネリフォームを推進するためには、既存住宅の新たな診断評価及び対応策の指針が必要であると考えました。
本事業では、住宅の木質化リフォーム・リノベーションを健全に促進するため、単に住宅販売や資産評価目的のためだけではなく、将来的な省エネ、居住環境向上に資する設計・施工推進の観点から、中古住宅の診断評価を測定機器活用などで定量的にできるシステムを構築し、エコリフォーム対策の指針をつくることを、また、同時に地域に根ざした工務店の技術者やインテリアコーディネーターなどのスキルアップを図る教育システムのモデル事業を模索し、地域の木造住宅や木質化リフォーム・リノベーションの健全な発展に寄与できる仕組づくりを目的としました。
広島から新たなインスペクションやリフォーム設計指針が今後普及し、全国各地の地場工務店の住宅木質化リフォーム・リノベーション生産体制強化の一助とならんことを目指したいと考えています。