「空き家コンサルタント養成講習会」に講師として登壇しました
ホルツバウハウス社長の金堀です。
私たちホルツバウハウスは新築・リノベーションの設計・施工といった建築事業をメインとして活動していますが、母体である(株)住宅デザイン研究所は、「住文化の向上」を目的に設立しました。
今回はそんな「住文化の向上」のため、空き家に関する講習会に講師として登壇したお話しをしようと思います。
■空き家コンサルタント養成講習会での講演

この「空き家コンサルタント養成講習会」には9月26日(金)に広島で、10月21日(火)に高知でそれぞれ開催し、どちらにも登壇しています。
「空き家コンサルタント」とは、空き家の所有者や地域の相談者からの一次相談を受け、課題の方向性を整理する専門家のことです。空き家の悩みはとても幅広く、「相続のこと」「固定資産税のこと」「建物の老朽化」「売るか、貸すか、活かすか」——一つの分野だけでは答えが出ない相談がほとんどです。建築・不動産・法律・税務などの各分野を横断的に理解し、全体を見渡して最適な解決策へ導く“窓口役”です。
この講習会は、空き家問題に関する幅広い知識を持ち、地域で一次相談を担う人材を育てることを目的に、国土交通省の補助事業として行われています。私はこの取り組みの立ち上げから関わっており、10月21日(火)高知での開催でなんと7回目の登壇になります。この講習会では、私は一級建築士として建築の方面から見た空き家の原因・解決策についてお話ししています。空き家は、取り壊すだけが選択肢ではありません。適切に診断し、手を入れれば、再び価値を持つ建物もたくさんあります。
【この講習会の様子は、コラムの下部から見ることができます】
■未来へ、住まいのバトンをつなぐために

今の日本の不動産流通では、建物の価値が築20〜25年でゼロになる仕組みになっています。しかし、実際には、しっかり設計し、丁寧に手入れされた家は、100年でも使い続けられるものです。私は「THK住宅査定システム」という仕組みをつくり、住宅の“本当の価値”を正しく評価できるよう取り組んでいます。これが実現すれば、空き家問題の本質的な解決にもつながると考えています。「THK住宅査定システム」についての詳しいお話しはこちら→中古物件の賢い売り方 ~THK住宅査定システムの誕生~
■未来へ、住まいのバトンをつなぐために
空き家の問題は、単に建物が古いから生まれるわけではありません。“住みたいと思える家が減っている”ことこそが、根本的な課題だと思います。だからこそ私たちは、「良い家をつくり、良い家を残す」。この想いを大切にしながら、これからも地域とともに家づくりに向き合っていきます。
もし今、「実家が空き家になりそうで不安…」という方がいらっしゃったら、どうぞ一度ご相談ください。家には、まだまだ活かせる力が眠っています。