健康的で質の高い住まいづくりとは?

2012/05/26

乳幼児期にエアコン完備の部屋で育てた子供は体温調節機能が弱くなっている可能性があるといわれています。

大人であってもエアコン完備の居室で長い間暮らしていたら、温度変化に対応する自律機能が徐々に退化してゆくことも考えられます。

瀬戸内海沿岸地域は、温暖で四季の変化があり、日照も豊富で気候風土に大変恵まれた地域といえるでしょう。

春夏秋冬や朝昼夕夜といった時刻の変化による程よい刺激が、我々の健康を少なからず自然に覚醒していることに気付かされます。一方、今日の住まいは科学技術や建築設備の発展にゆだね、余りに便利さ・快適さを追求し過ぎた反省もあるように思います。

これからの健康的で質の高い住まいづくりのヒントは、長い歴史と風土の中で育まれてきた伝承の知恵『温故知新の家づくり』にあるように思っています。兼好法師の「住まいは夏を旨とすべし」の一節も、環境・省エネ時代の今日、説得力のある大切な設計思想かも知れません。なぜなら戦後、欧米をお手本に、気候性の異なる欧米と同じように自然に対峙する家づくりや住宅設備に頼る暮らし方は健康にマイナスであるばかりでなく、エネルギー多消費型生活になっていることも否定できません。

屋根勾配が大きく軒の深い軸組工法の伝統的な住宅は、我国独特の気候風土(夏季に多雨で多湿、冬期の恵まれた太陽)の中で育まれた自然環境と調和した省エネ・健康住宅でした。「昔の家づくりや暮らしに戻ろう」などという時代錯誤な標語を掲げるのではありません。便利・快適な暮らしは誰しも後もどり出来ないから。長い歴史や風土の中で育まれてきた我国独自の住文化を探り、家づくりの伝承の技術と知恵を現代にアレンジすることは、質の高い暮らしと住まいづくりに繋がると思っています。

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