長生きする建築

2017/05/19

昨年度、国土交通省の補助事業で、「良質住宅ストック形成のための市場環境整備促進事業」というものに携わらせて頂きまして、その事業に参加した全国の有志が集まった日本住宅ストック流通協議会という団体の会合が先月、愛知県犬山市で開催されたので行ってまいりました。この事業を一言で説明しますと、「中古住宅になっても良い住宅は価値があるものと評価できる仕組みづくりを考える」事業です。

会議が終わった翌日、犬山観光をさせて頂きました。犬山には、私の好きな建築家・アメリカのフランク・ロイド・ライトが設計した旧帝国ホテルのファサード(正面玄関)があるということで、それが移築保存されている「明治村」という屋外博物館に連れて行ってもらいました。DSC_1410

 

DSC_13841923年(大正12年)に竣工したホテルで、竣工式の日に関東大震災に見舞われ、無傷だったという伝説があります。

今から94年前に建てられた建築が、こうやって生きているのは建築家冥利に尽きますね。もちろん、建築は50年100年フリーメンテナンスで残るものではありません。その時代その時代に周りにいる人間が「この建物は残すべき」と思わせることが大切で、その継続が「歴史を積み重ねても残っている建物」となるわけです。
耐震性や耐火性、その他建築に必要な性能はもちろん大切なことですが、それら基本的性能が高いからといって建物が生き残るわけではありません。

私が思う、「残る」建築の重大要素は「材料」と「デザイン」です。

こういう建物を見ると、「中古住宅は悪い、安い」というのもおかしいですよね。

私も100年後に、住まい手や所有者に誇りを持ってもらえるような住宅・建築を広島に残したいと思います。

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