【素材の使い分け】適材適所の家づくり04|施工事例から床材や造作家具などの使用素材のメリットを解説

2023/02/28

ホルツバウハウス・インテリアコーディネーターの村重です。

 

弊社では自然素材にこだわり、お施主さまにも素材選びを楽しんでいただきます。

 

家づくり本番にて、素材への知識があれば選択肢が広がると思いませんか?
毎月1事例ずつ「適材適所の素材づかい」を解説しています。
皆さんがマイホームに使いたい素材を見つけてください^ ^

 

■ 施工事例「焼杉と焼松でデザインした住まい【リノベーション】」を徹底解剖!

施工事例はこちらから「焼杉と焼松でデザインした住まい

 

このリノベーションハウスは、社長・金堀の住まいです。
元々この家が持つポテンシャルを活かしながら、家族が住みやすいようリノベーションしました。
元々は「寒さを感じる家」だったのだそう!
どのように居心地の良さを生み出したのかという点にもご注目ください。
実際にモデルハウスとしても見学可能です。
今回ご紹介する素材の良さを現地で確かめてみてくださいね。

 

まずは外観から見ていきましょう!

 

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外壁はリシン吹付仕上げ
経年劣化によって変色や汚れなどがあるため、吹き直し補修しています。

 

窓は全てトリプルガラスに変更。
寒い家を暖かくするために、断熱効果を高める重要なアイテムです。
めずらしいウッド製バルコニーは、リノベーションにて新しく製作しています。

 

リシン吹付の特徴…モルタルに石や砂を混ぜて外壁に吹付ける工法です。
表面が凸凹としており、高級感を感じられます。

 

トリプルガラスの特徴…3枚のガラスと2つの空気層を持つ断熱性に優れた複層ガラス

 

続いて玄関です。

 

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玄関の土間部分は、以前はタイル張りでしたがモルタルに変更しています。
上がり框(ふちの部分)には固くて丈夫なナラを使っています。

 

廊下から味わい深い雰囲気がありますが、
梁には焼松、扉には焼杉が使用してあります。実はこれらは既存のものです。
リノベーションにおいて、元々良い素材が使われていればラッキー♪
状態が良ければ、そのまま残して使うことができます。

 

【木材を焼くってどんな意味がある?】

 

表面を焼いて「炭化層」をつくることで、耐久性を上げることができます。
さらに腐食防止にもつながります。
もちろん見た目にも渋さが出て意匠的にもカッコイイですね!
木を長持ちさせる、日本の伝統的な技術です。

 

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リビングの梁や柱も既存の焼松です。
焼松の風合いに合わせて、古いタンスを利用したテレビボードと古時計を設置しました。
リノベーションの味わい深さにあった家具選びも楽しいですね!

 

壁は珪藻土で仕上げています。
これは金堀家の家族総出で塗ったものです!
珪藻土は一般的にも扱いやすいので、DIYしやすい素材です。

 

珪藻土の特徴…漆喰と似ていますが、珪藻土の主成分は植物プランクトンの化石です。
多孔質であるため、自然な調湿・消臭効果や断熱効果などが期待できます。

 

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こちらは元和室のダイニングスペース。
デザイナーズチェアは4脚ともあえてデザインが違うものを設置。
家族それぞれお気に入りの椅子があったり…?

 

壁は漆喰を塗り、上質な雰囲気に。
既存のよしづ天井もそのまま活かしました。
和モダンな雰囲気で、施主・金堀も気に入っているそう!
家の無垢床は全て、ホルツバウハウスの大定番!杉床です。

 

漆喰の特徴…サンゴ礁が原材料の石灰が主成分の壁材。
防カビ性があり、古くから日本建築においても使われてきた素材の一つです。
自然素材の風合いと手塗りの温もりを感じられます。

 

よしづ天井とは…葦(よし・あし)のすだれを張った天井のこと。
古くから茶室・和室を粋に魅せるために使われてきました。

 

杉の特徴…空気を含みやすい杉は、触れた時の体感温度が高いのが特徴。
冬場にもスリッパなしでも冷たさを感じません。

 

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オーダーメイドのキッチンにもこだわりが詰まっています。
面材にはナラを使用したキッチンは全て引き出し式。
上から食器類や調理器具を入れられるのでとても使い勝手が良いですよ!
調味料入れは、スッキリと見せるために引き上げ式の扉を設置。

 

ちなみに、洗浄力の高いミーレの食洗機を採用しています。
壁には大判のタイルを張ることで高級感が生まれますね。

 

ナラの特徴…耐久性・耐水性に優れた木材で、ワイン樽や船の素材としても使われています。
シミがつきにくいのが特徴で、キッチン周りにも使えます。
だんだんと「飴色」に変化していきますよ。

 

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パントリーはあえて建具(ドア)を取り除き、使いやすく。
棚は収納物に合わせて造作しています。
下部にはゴミ箱を並べて、生活感のあるものはここに全て収納できるように。
今回の棚素材はアカマツです。

 

アカマツの特徴…加工性と耐水性に優れた木材です。

 

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浴室を1間(1.82m)分ずらして、広く設計し直した水回りスペース。
洗面台やランドリースペースは、空間と使いやすさに合わせて造作しています。
床は水回りにも最適な炭化コルクで仕上げました。

 

炭化コルクの特徴…コルクを高音で焼き形成したものです。
通常のコルクを炭化させることでさらに高い断熱効果が生まれます。
高い吸湿性能で湿気を吸い、素早く蒸発させるため水回りに最適な素材です。
表面温度の変化が少ないため、裸足で歩いても冷たさを感じません。

 

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水回りを出た廊下部分にウォークインクローゼットを設置。
乾燥機から取り出して、直接クローゼットに収納できる家事動線抜群の配置です。
床は同様に炭化コルクを敷いています。

 

 

今回はリノベーションした事例を解説しました。
ご紹介した暖かさを生み出す工夫は3つありましたが、見つけられましたか?
リノベーションでは既存の素材を活用しながら、より快適な住まいをつくります。
それでは次回の「適材適所の家づくり」をお楽しみに!

 

 

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